「弾力のある身体」の三原則③「膨らむ力と縮む力」
April 18th, 2025
「弾力のある身体」の三原則、3つめは「膨らむ力と縮む力」だ。
この原則によって力をあらゆる方向へバランスを崩すことなく発揮することができる。
膨らむ力と縮む力はボールの弾力のようである。
また自動車のサスペンションのようでもある。
消防車のホースをイメージしてほしい。
水が勢いよくホースを流れるとその圧力がホースの壁面にかかり、強さを生む。
一箇所への負荷を全体の力で受け止める、または負荷を散らす作用だ。
この原理を身体にあてはめると、地面から頭頂までの脚や背骨の伸びる力とそれに対する地面からの反発力となる。
この上下方向の力が大元であり、それが前後左右への力に変換されるのだ。
この力がなければ、ベンチプレスで150kg挙げられたとしても正面の相手にその力を伝えることはできない。
ペンチプレスでは背中にベンチがあるが、立っているときに自分を支えてくれるのは地面しかないからだ。
また相手の力に対して真っ向から押し返す力は、相手の力が急になくなるとバランスを崩してしまう。
柔道の掛けと崩しの理合だ。
負荷がかかると、それに直接対抗してしまう。
特に接触部分に力を入れてしまう。
そうではなく全体に負荷を散らし、地面に吸収する。
膨らむ力と縮む力は、相手からの力を垂直方向への力に変換する。
そして地面へ流してしまうのだ。

足立美術館にて、遠くの山々が庭の一部のよう。逆か。