安田記念@東京競馬場、ロマンチックウォーリアーの馬主席にて

June 7th, 2024

6月2日、東京競馬場で第74回安田記念が開催されました。
レースを制したのは香港から参戦のロマンチックウォーリアー。
その馬主席から観戦できる幸運に恵まれました。

ロマンチックウォーリアーの馬主であるピーター・ラウさんは日本城(Japan Home Centre)という香港で何百店舗もある小売店の創業者。

創業当時から家族ぐるみで40年来のお付き合いをさせて頂いています。
そういえば恥ずかしながら日本城オリジナル商品のポスターモデルにして頂いたこともありました。

モデルデビュー?

私にとっては師の一人でもあり、ビジネスに対する考え方など、多くの影響を受けています。

私は競馬は全くの素人。ピーターさんから安田記念に招待されたときも「ピーターに久しぶりに会えてうれしいわー」くらいの感じでしたが、周囲の競馬ファンの方に話をしたところ馬主席で観戦できるなんてめったにないことだ、と言われ、徐々に気分が盛り上がってきました。

はじめての競馬場はお祭り会場のように大勢の人でごったがえしています。競馬ってこんなにファンいるの?!すごいやん!!とその想像以上の熱気に圧倒されました。
またパドックで馬達を間近にみましたが、美しいですね。走ることに特化した機能美。スポーツカーや戦闘機のような印象です。

この貴重な経験をより楽しむ為、思い切った額の馬券を購入。
他の馬のことは分からず、応援のためなのでロマンチックに1点買いです。

そしていよいよレースです。
レースは周知の通りロマンチックウォーリアーが見事優勝。
レース後のネット情報によると本当に強い馬のレース展開だったようですが、私には混戦のように見え、最後の最後までドキドキしっぱなしでした。

馬主席で観戦できるだけでもラッキーなのに、その馬が優勝するなんて。
記念撮影(口取り式)、表彰式のために馬主席からレース場の芝生に移動です。皆が勝利の興奮に酔いしれています。数歩前を歩く調教師のシャムさんは興奮気味にテレビの取材に応えています。

ロマンチックウォーリアー口取り式

ふかふかした緑の芝生の上に立ち、ふと観客席を眺めたとき、数千人?のウワー!!!!っという地鳴りのような歓声がこちらに向かって浴びせられました。
皆がロマンチックウォーリアーとマクドナルド騎手に祝福の歓声をあげています。ところどころから「香港から来てくれてありがとうー!!」という声も聞こえました。
こんな大歓声をこちら側(主役側)から聞くのは初めてのこと。
鳥肌が立つような感覚です。

そこでふとピーターさんが以前メールで語ってくれたことを思い出しました。

“Business is like an art more than science.”
(ビジネスはサイエンスというよりもアートだ。)

ロマンチックウォーリアーは多くの人々に興奮と感動を与えました。
心を動かすものをアートとすれば、この瞬間はまさにアートでした。

レースが終わり、札幌でいつものように武禅会での稽古をしました。
そこでレースの興奮を伝え、それを我が事のように喜んで話を聞いてくださる方がいて、また私にもその時の感動がよみがえり楽しくなる。
私自身は何もしていないけれど、感動と興奮の連鎖の一部になっている。

ロマンチックウォーリアーに出会うまでの山あり谷ありの経緯なども聞いていたので、私にとってはこのレースの主役は、ロマンチックウォーリアーではなくピーターでした。

Dear Peter, congratulations again!!